tooru001's diary

写真家 山本 透の写真と文章による日々の記録

友達の一人が、ライブに行って他の方同様に写真を撮ったり動画を撮ったのですが、演者に、終わった後に、許可取ったのか?だまって投稿するなんて盗撮と同じだ、との内容の事を言われたらしい。

色々な条件があるので簡単に答えを出せませんが、撮禁でしたら最初から全体に言うべきだし、つるし上げのように個人一人だけにクレームを言う事には首肯できません。
また、今回の事だけでなく、盗撮という単語が独り歩きしていて、写真を生業にしているものとして、看過できない事態に多々遭遇しております。(以下引用抜粋)

東京都の公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例においては,「盗撮」を「正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であって、人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること」と定義しています。

弁護士法人
渋谷青山刑事法律事務所
 HPより引用抜粋

明らかに通常の撮影において、会話で「盗撮」などと軽々しく用いるものでは無い事がわかります。

ここでも矛盾するのは、防犯カメラの設置も、誤用されている「盗撮」になることは自明です。
スマホのカメラの性能を馬鹿みたいに上げて、それを売りにしているキャリアにもその責任の一端を担うべきだと私は思います。

ひと昔前は、ラボが現像の段階で、法に触れるような映像を、ストップできていたのですが、それすら失われて、撮ったらすぐに見られ、視覚の欲望を肥大化させる道具として悪用されているのは、今の日本の現状を見れば明らかです。